プロローグ


      ライダ’S大運動会。







 ライダー’S組合発第27号
 平成×年5月1日 
 ライダー様各位
 関係者様各位 
   
仮面ライダー’S組合     
組合代表 カンザキシロウ 


『仮面ライダー’S スポーツ大 会』のお知らせ。


拝啓 陽春の候、皆様にはいよいよご健勝のこととお慶び申し上げます。
 先日は、色々とお世話になり、誠にありがとうございました。
 さてこの度、私ことカンザキシロウはライダーである皆様に更なる親睦を深めてもらおうと思いスポーツ大会を開くことにいたしました。
 つきましては、下記の通りご案内させていただきます。
 ささやかではありますが、景品も準備しておりますので、どうぞ皆様、ふるってご参加ください。
   最後になりましたが、気候不順の折から、説にご自愛をお祈り申し上げます。                              
                                    
敬 具




日時
・5月3日
・開始時間:朝9時30分
・集合時間:朝9時00分〜9時25分まで
※なお、上記集合時間にどの鏡の道を通っても来れるように繋いでありますのでご安心ください。
場所
ミラーワールド内。

※ 尚、雨天の場合には次日にいたします。
                        
                                        
                                        以 上






それは、ある日の早朝、突然に届いた。





その日、城戸真司は珍しく同室の秋山蓮、手塚海之よりも早く起きた。

そして、2人を起こさないように1階へ行き、誰も起きて来ていないリビングダイニングから玄関を通じて、このアトリに来て初めて、郵便ポストから朝刊を 取ったのだった。

「何気に、俺初めてだよな。朝刊とったのって」

そんな、初めての事に少なからずわくわくしながら、郵便ポスト内にまだ入っている茶封筒を3通見つけた。

「ん?昨日取り忘れたのかな?」

昨日、自分が家に入る前に郵便物を取り出したと思っていたのだが。

「えーと・・・秋山蓮様、手塚海之様、城戸真司様・・・・・?」

自分は住所変更を出しているが、果たして住所変更を出しているのか分からない秋山や、手塚の分まで届くのだろうか?

不思議に思いながらも、自分の手紙を裏っ返してみると・・・



「カ・・・カンザキ シロウだぁあ〜!?」



      『 ミラーワールド在住 カンザキ  シロウ 』










「れ・れれれれれれ、蓮!!!手塚君!!!!」

慌てふためき、階段を躓きながら駆け上ると、ちょうど起きたらしい秋山と手塚がベッドを直していた。

「なんだ、朝っぱらから騒々しいぞ」

「どうしたんだ城戸?」

ベッドを直す手を止め、こちらを向いた二人に、二人宛の手紙を慌てて差し出した。

「こ・これ!!!」

「何だ?」

「城戸からのラブレターにしては随分と殺風景だな、秋山」

「手塚・・・・」

「ちょっ、そんないざこざ起こしてる暇あったら差出人見てよ!!!!」

「何なんだいった・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

城戸の様子を不審に思いながらも、二人は手紙の差出人を見て見事固まった。

「なっ?なッ!?」

「カ・・・」

「カンザキシロウ・・・・」





たっぷりと3分はそのまま動かなかった3人だが、

「これって・・・開けた方が・・・いいのかな?」

「・・・・・・」

城戸の言葉にひどく迷う秋山。

「別段、特に新しいカードが入っているわけでもなさそうだな」

窓から入ってくる光にすかして、中を確認した手塚。

「っていうかさ、カンザキシロウって年賀状貰ってるんだね」

「何?」

「どういうことだ、城戸?」

「だって、この切手、年賀状のお年玉記念切手だよ。しかも一昨年の」

「「・・・・・・」」

封筒に張られていた切手は城戸の言うとおり、一昨年の干支の物だった。

「しかし、あたった番号がお年玉切手というのも、なんだか付いていているのか居ないのか・・・・」

そう呟く手塚に、

「いったい誰から貰うんだろう?」

不思議そうに城戸が聞いた。

「モンスターじゃないか?」

「だって、郵便局は?」

「ミラーワールドも、ワールドというくらいだ。きっとモンスターがやっているんだろう」

「すごいね!じゃぁきちんと国家資格とか、公務員試験とかあるのかな?」

「郵便局が動いてるんだ。それくらいはあるんだろう」

「じゃあ俺、今度出してくるよ!!」

「では、俺も・・・」




「お前ら黙れ」









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さて、始まりました。
ライダーで運動会。
実は狼、これをやりたいがためにこのサイトを立ち上げたのです。(事実/笑)