夜。

店の片付けも終わり、夕飯も終わり、食後のお茶一服におちついていた。

「秋山」

「何だ?」

「実際、お前はどうしてリューキの名前を知っていたんだ?」

「あ、俺も知りたい!」

「・・・・・・・・・」

「もしや、お前・・・・」

「何だ?」






―――蜘蛛のモンスターと退治している時に現れたライダー。

―――紅い龍と契約したライダー。

(そうか・・・こいつはあの時のブランク体のやつか)

そう理解すると、変身する前の青年の姿が思い浮かんだ。

(あの、太陽の光にやわらかく反射する亜麻色の髪に、よく通る元気で明るい声。しゃべらなければ女と見間違える程の容姿)

自分を呼んでいた声まで、幻覚で聞こえてくる気がする。



     『 蓮!』



(空色のジャケットがよく似合っていたな。それに、無下に扱うと尚のこと食いかかってくる。まるで仔犬みたいに)

思い浮かぶのは、尻尾を千切れんばかりに振って甘えてくる、亜麻色の毛並みの仔犬。

そこまで考え・・・・

(はッ!これは、まさか・・・ッ!)




     恋。




(い・いや、俺にはエリがッ!!!・・・しかし・・・ッ!!!)

苦悩する蓮さん。




    『 蓮♪』




(エリ、すまんッ!!!)

答えが出るまでおよそ3秒。



次に考え浮かぶのは、

(ライダーの名前は何て呼べばいいんだ?)

ライダーとしての呼び名。

紅い龍のライダー。

因みに、自分はナイト。

夜でもあり騎士でもある。

(何か、ナイトに近い名前がいいな・・・・龍・・・リューナ○ト・・・いや、そうなるとミラーワールドの住人どころかアースティアの住人になってしまう)

考えるナイト。

(・・・龍騎士、いや・・・紅龍(ホンロン)ライダー・・・少し、間抜けに聞こえるか・・・この俺の伴侶となるのだから、もっとしっかりした名前 を・・・・)

そんな考えるナイトの前ではモンスターにファイナルベントをかます彼の君が。

(龍・・・・紅・・・ナイト・・・龍、騎士・・・龍・・騎・・・龍騎・・・そうだ!!龍騎だ!!)





決定。

命名:「龍騎」





(龍の騎士。ぴったりじゃないか)



はぁはぁと、息切れし、疲れている様子の彼の君。





「龍騎か・・・・早めに潰しておくか」

そして、俺の嫁になれ!!!











「と、言うことが・・・・」

「えーッ///!!!」

「そんなわけッ―――――!!!」






「あるだろ?秋山」





                                                                         戻 る
                                              書き物置き場

*******************************************

私的には、こう思うんですよね。
リューキ、命名の秘密。


終わり。