それはある日突然に−3−





「うーむ・・・・」

実際に手塚が言うように、変身だけしてみた城戸。

「・・・・はぁ」

そんな様子に、溜息しかつけずにいる秋山。

「どうだ、城戸?」

「なんとなく・・・・分かったような気がする」

今のライダーである姿を、鏡で穴が開くほど見ながら城戸は手塚にこう告げた。

「つまり、このライダーの格好は、戦いをしていてこそ、その意味があって、それ以外ではただの変身マニア?」


ザクッ!!


秋山さん、心の奥底で2000APのダメージ。












「そうだ、城戸。その姿は戦いをするためのものなんだ」

「なら、素直に戦いだけに使え!!」

「だが、その姿。戦いだけで使っているにはもったいないと思わないか、城戸?」

「思わん!!」

「言われてみれば・・・確かに・・・」

「お前も、余計なことを言うな!!」

「そうだろ?ライダーではない一般人から見れば、いきなりの変身だってただのマジックか、瞬間着替えにしか思わないだろうし、それにしか当てはめない。そ のうえ、モンスターが出えなければ危険も何もないからパニックだって起きはしない」

「なるほど」

「納得するな城戸!!」

「だから、これを逆手にとって仮装大会に使えないかと、俺は常々思っていたんだ」

「うんうん」

「お前も変な考えを常々思うな!!」

「しかも、入賞して、優勝したら賞金までもらえる」

「なるほど!!!」

「優勝出来るかぁ!!」

「どうだ城戸?」

「うん。手塚君の説明聞いて、俺も納得した。確かに、モンスターやライダーと戦うわけでもないし、契約モンスター呼び出すわけでもない。そうなれ ば・・・・」

「ただの変身はただの仮装にしかならない」

「お前等、俺の話を聞けぇえ!!!!」




















そして・・・・・・・






『次、46番!仮面の瞬間!!』

(ステージ暗転、がさごそと舞台裏の準備が整えられた)


♪ゆるぎのない〜

(曲と共に、一斉に明るくなるステージ。そこには3枚の姿見、それから三人の青年)

♪けだかさを〜

(それぞれが鏡の前に立ち、なにやら手に持った四角いものを鏡にかざした)


「龍騎、変身!!」

「ライア、変身!!」

「ナイト・・・変身!!!!」




――――――――カシィン・・・・・!!!



♪はてることはない〜


・・・・ッバ!!!
(それぞれがポーズを決め)



♪げっと・あんど・ごぉ〜



(曲の終了と共に、再び暗転)



テ・・・テレレレ・・・レレッレレレッレッテレレレレレレ・・・・・・・・・









審査結果はおいておいて。

この日、運よく(悪く?)“13人(+@)/世界人口”の中に当てはまる稀な人物達は、





「ブッ!!ごっほ・・・・ごほごほ!!!!」

「せ・先生!!」




「し・・真司君達・・・・・・?」




「うるせぇ・・・・(プツン。テレビを切った)」




「・・・・・すごい・・・かも」




「さすが先輩!!!!」




「ゲーム・・・降りようかな・・・・」




「逮捕・・・・出来ませんよね・・・・・・」




「青臭い餓鬼が・・・・」




「何やってんのよ・・・・あいつ等・・・」



「俺は・・・・・・・・・・俺 は・・・・・・・・・・・・・そんなことのためにカードデッキを作ったんじゃなーーーーーーーーーーーーーーーーー い!!!!!!!!!!!!!!!」





―― 完 ――




戻る
書き物置き場



********************************************************************************
勢い続くまま書いてしまったよ・・・・
(反省)
青臭い餓鬼発言は、カメレオン。
最後から2番目は白鳥さん。