ネタバレ注意!!TVSPとテレビ版第1話の内容に触れています
ライダーズ保険。
「おい、カンザキシロウ」
『何だいきなり』
手塚が話しかけた姿見には、何時ものキィィ・・・ンという音が響いた後、何時もの暑苦しいトレンチコートのカンザキシロウが出てきた。
「一つ聞きたいことがある」
『だから、何なんだ』
そんな2人の様子を後ろから内心驚きながらも見ている2人。
と、城戸は気づいた。
カンザキシロウの口元にカレーが付いてるのを。
どうやら、カンザキシロウも今日の夕飯にカレーを食していたようだ。
「お前、城戸を保険に勧誘していないと言うのは本当か?」
『城戸を?・・・あぁ、そうだ』
手塚の質問に少し考えたようだが、その後思い出したように頷いた。
「何故だ?」
「城戸の収入が低いからか?」
手塚の次に質問する秋山。
秋山と共に鏡のそばに来ていた城戸は、秋山に「なにぃおぉー!!」と怒っているが秋山は何処吹く風。
だが当のカンザキシロウは首を横に振った。
「じゃぁ、何故だ?」
『城戸の前に龍騎だった者が支払ってるからだ』
「え・・えぇぇええ〜〜〜!!???」
「城戸の前・・・?」
「となると・・・榊原か・・・?」
「あ・・俺がデッキを拾ったアパートの住人の・・・?」
榊原耕一。
それは城戸が仮面ライダーであった前の仮面ライダー龍騎であった人物。
契約モンスターであったドラグレッダーに食べられ生息不明となってしまった人物だ。
因みに、ご存知だとは思うがTVSPでは城戸を助け命を落としている。
「で、でも何でそんな人が俺の分まで!?」
『榊原耕一の意思だ』
「会ったことも無いのにか?」
「そうだ。城戸と榊原は会った事はないはずだ、カンザキシロウ」
『違う時間軸であっている』
「俺と・・・その、榊原さんが・・・?」
『そうだ』
「時間軸?」
「どういうことだ?」
3者混乱したようにカンザキシロウを見やるが、説明が面倒なのか、カレーが食いたいのか、綺麗にスルーしたカンザキシロウ。
いつの間にか、手には夕食であろうカレーが盛られた皿があった。
それは鶏肉と野菜が盛りだくさんの豪華なカレーだった。
『とにかく、城戸はそういうわけで保険料を支払う必要が無いんだ』
必要が無ければ勧誘することは無い。
確かにそれはあっている。
が、
「何で榊原は城戸を知っているんだ?」
『だから言っただろう。違う時間軸であっているんだ。アイツはそれを覚えていてな』
「城戸と榊原とやらは、その時間軸でそれほどの親睦を深めていたのか?」
手塚の質問に、カレーをしゃくしゃくと食べながら首を横に振るカンザキシロウ。
「え、じゃぁ何で?」
『もしゃもしゃ・・・ごくん。死ぬ前の榊原がな、『俺の貯金を全てこれから龍騎になる城戸の保険料にしてくれ』と言ったんだ』
「それほど親しくも無いのにか?」
『親しいも何も、時間的に言ったら、5分かそれくらいしかあっとらんぞ』
むしゃむしゃ。鶏肉は骨付きのようで、少々食べずらそうだ。
「5・・・5分だと?」
『そうだ』
「な、何で・・・?」
『一目ぼれだそうだ』
「な、何ぃい〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!?????」(ばい 秋山)
「・・・つまり、その榊原耕一という人物は、違う時間軸とやらで城戸に会っていて、そのときに一目惚れしたことを覚えていた。
そのため、今の時間の流れになっても城戸に何かしてやりたく、自分が死ぬ前に自分の貯金を全て城戸の保険に当てたと」
『そうだ』
何時の間にやら椅子を持ってきて、カレーを食べている手塚。
食べながら全ての話しをまとめて、一人納得したという顔をしている。
しかし、こちらは納得していない。
「で、でも俺、覚えてないよ!!名前しか知らない人にそこまでしてもらうなんてっ・・・」
「ひ・・・一目ぼれ・・・俺よりも前に・・・・?」
『因みに、龍騎』
「?」
『契約変更はいつでも出来るぞ?』
「じゃぁ!!」
『ああ、榊原からお前の講座に変更することが出来る』
それを聞いて一先ずほっとした城戸。
しかし、もう一人は。
「カンザキシロウ」
『なんだ秋山?(しゃくしゃく)』
「今すぐ、その榊原耕一の口座から、俺の口座に変更しろ!!契約内容は、
全てだ!!」
「ちょっ蓮!?」
『分かった』
「カンザキシロウ!!あんたまで!!助けて手塚君!!!」
「城戸・・・」
慌てふためく城戸を呼ばわる手塚。
「何か良い方法あるんだね!!??」
暴走する一人を止める方法が!!
目を輝かせ手塚を見る城戸。
そして手塚は。
「お変わりを頼めないだろうか」
そんな城戸の前に差し出されたカレーの入っていた空の皿。
負けるな城戸!!がんばれ城戸!!!
明日の風はきっと吹く!!!
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・・・・・撃沈しました。
もっと保険の内容を書きたかったんだが・・・・。
よし!!おまけを書こうではないか!!
と、いうわけで、おまけ製作中。