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温泉。











きっかけは、商店街の福引。

「温泉旅行、ペアチケット、大当たり〜〜!!」
「・・・・・・・へ?」

カランカランッ!!
と景気良く鳴る鐘の音が響き渡ったのだった。









「温泉か」
「温泉だね」
「露天風呂か?」

いつもの3人でテーブルに置かれたチケット二枚。
そこには某有名な旅館の温泉ペアご招待券と書かれていた。
今日は夕飯時ではなかったため、テーブルには各々の好みの紅茶が入れられている。

「温泉・・・・」
「ペアって二人だよな」
「足りないな」

男三人。
ちなみにアトリ女性2人は、ご町内の温泉巡りの旅に一週間ほど今朝から出かけた。
これは、残された物への神からの恵みか。
だがしかし・・・・
ここに残るは3人。
チケットはペアで、2名。
どう見ても足りない。斜め下から横から上から、どんな角度からら見ても足りない。
簡単な算数である。

「・・・・・(ちら)」
「お、俺行きたいぞ!」
「みんな行きたいんだな」

秋山の視線にふぅーっと威嚇する城戸に、しみじみと頷く手塚。
この3人。いつもいつも無理難題なライダーバトルとモンスター退治に日頃からの仕事をこなし、 普段からかなりのオーバーワークな訳で、いっときでも休息があるのなら欲しい。あったかい温泉と美味しいご飯。ふかふかなお布団と、 畳の良い香りに包まれて、ゆったりとその体を休ませて上げたい。そう望んで何が悪い。悪いのはカンザキシロウだ。
そうだ。いつも無理難題なライダーバトルを押し付けて来たのはあの男なんだ。ならば、足りない分の宿泊料金は必然的にカンザキシロウが出すのが道理。
よし!!
「「「カンザキシロウッ!!」」」



今までに無いほどの結束力が生まれた日で有った。
と後の3人は露天風呂に浸かりながら述べていた。




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久方の更新。

Pixivで書いたものです。
本当はR18になるはずだったのですが、何故かいつもの流れになっちゃった(笑