カウンター

同じ人。










城戸の取材でいただいた、取れたて野菜各種。
豆乳で作ったあっさりスープ。
新じゃがとひき肉の煮物に、炊きたて新米ごはん。
デザートにナタデココ入りフルーツゼリー。

アトリ、本日の夕飯。


何時もの如く、女性人は町内会の寄り合い。
夕飯は勝手に(以下略)



なので、何時ものようにアトリのライダー3人組でのお夕飯。


もぐもぐもぐ。



そんな折。

「そういえば」
「?」
「どうしたのさ手塚君?」

手塚が何かを思い出したように呟いた。

「今日、横浜で商売をしていたら、秋山そっくりの男を見かけたな」
「蓮そっくり?」
「そうだ。しかも茶髪だったぞ」
「ちゃ・茶髪!?」

城戸は驚いた表情で秋山を見るが、秋山は不愉快そうに手塚を見ていた。

「この黒尽くめの蓮が!?」
「俺じゃない」
「だろうな。なんせ」
「なんせ?」
「女性に『手塚さん』と呼ばれていた」
「「!?」」

聞いていた二人の目が見開かれていた。

「他人の空似なのは分かったのだが、それにしてはとてもよく似ていたな」
「世界には自分と同じ顔の人が3人いるっていうけど、いるもんなんだなー、しかも同じ日本、関東区」
「全くだ」



世間ってせまいんだなー。



もぐもぐもぐ。


「そういえばさー」

と、次に城戸が口を開いた。

「俺も、この間ちょっと取材に出かけたんだけど、その時バイクに跨っている人が居てさ」
「それがどうしたんだ?」
「?」
「その人がさ、すっげー手塚君に似てたんだよ」
「俺に?」
「こいつにか?」
「そう。んで、『俺は不死身だ』って言って、メット被って走ってったよ」
「またそれは・・・」
「随分と意味不明だな、まぁ、その辺りもこいつろそっくりだな」
「俺は意味不明な人物ではないぞ秋山」
「黙れ。お前ほど意味の分からん輩が何処に居る」
「何にせよ、やっぱり世間はせまいんだなー」




まったくだ。




もぐもぐもぐ。





「・・・そういえば」

と、今度は秋山が口を開いた。

「どうした?」
「何か嫌いなおかずでもあったか秋山」

手塚に睨みを利かせた秋山は、城戸の方を見た。

「城戸、お前は双子でもいたか?」
「え、俺?」

きょとんとする城戸。

「俺、兄妹居ないけど・・・?」
「城戸に似た誰かを見たのか?」

手塚の質問に「ああ」と、頷く秋山。

「ミラーワールドに入ったときにな、こいつにそっくりな奴をみかけてな」
「ミラーワールド内でか」
「そりゃー、世間の狭さを超え過ぎてんな」





あはははは。
まったくだな。

















おかしくないか?二人とも。

















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昨日の2時間ドラマを見ていたら、松田さんが出ていてびっくり。
あまりドラマは見ない狼。
思わず、笑ってしまいました。

秋山氏に似ている『手塚』と言うのは、昨日に放送していた2時間ドラマから。
手塚氏に似ている『俺は不死身だ』の人は、映画:仮面らいだぁネクストより。
で、最後はご存知の通り、鏡の世界のリュウガさん。


以上。