1.愛という意味




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正直言わせてもらうと、恋愛というのは本人たちで形造られているものであって、

世間体で言う“愛の形”というものはただの模範解答であって自分達には当てはまらない。

なら、どう当てはまらないのか、という突っ込みを入れられると非常に困る。

なら、どうなら当てはまるのか、と返されても非常に困る。

いや、返答に困るのは困るのだが、答えがでてないからとかではない。

というか、答えを言わされることに困るのだ。

世間ではまだ同性愛というものはかなりのマイナスを表す。

じゃあ、これから先の未来はどうなのかと突っ込みを入れたくもなるが、そんな未来何かしったこっちゃない。

今俺たちが生きてるからこういう結果なのであって、未来は全くではないが今を表すに当たっては余り意味をなさないのである。

と、こうやって長々と考えを語ってはみたものの、結果は至極簡単なのだ。





   
「なぁ、蓮」
「何だ?」

アトリの2階、居候部屋。
城戸と秋山は、それぞれのベッドで寛いでいた。

「これからもよろしく」
「何だ、急に・・・?」

訝しむ秋山に、

「べっつに〜」

機嫌良さそうに返す城戸。
そして暫しの間。

「城戸」
「んぁ?」

城戸が読んでいた雑誌から顔を上げ、秋山を見やる。
秋山は未だ読んでいる単行本から視線を外す様子はない。




    「こちらこそ」






多分、これが俺達の形であって意味。












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ほのぼのを目指してみた。